国内12大学、海外3大学から17名の受賞学生が参加


11月12日、第46期国際瀧冨士美術賞の授賞式が東京都港区の明治記念館で開かれました。
今年は国内の受賞学生と指導教員、海外の大学からも学生と教員を一部お招きしました。
授賞式では主催者を代表して当協会の滝久雄理事長が「いま世界は理不尽な暴力が横行し、分断と対立と憎しみを広げています。だからこそ文化・芸術の重要性がより高まっていると思います。アートは多様性を認め、共生と分かち合い、融和、そして連帯へと人びとをいざないます。その意味でアートは平和の砦であり、優れた安全保障でもあるのです。美術賞の第一期受賞者で彫刻家の青木野枝さんが、何年か前の授賞式で『アーティストは職業ではなく生き方です』とおっしゃいました。まさにあなた方は生き方としてアーティストの道を踏み出そうとしており、この賞が新しい道を切り開く跳躍台になるなら、賞の創設者としてこんな嬉しいことはありません」とあいさつしました。


来賓を代表して本賞の審査員で日展理事長の宮田亮平先生が「卒業制作の真っ最中にいただける瀧冨士美術賞は、いい作品を作ることができるという励まし、背中を押してくれる賞という気がします。また、私が教えた学生が受賞し、その学生が先生となりその教え子が受賞するという絆がつながっていく賞でもあります。今日、受賞したあなたたちは自分の作品を作ることと同時に、その次の人たち、次の時代を作る文化芸術を育んでいくことも大事です。ぜひ頑張っていただきたいと思います」と祝辞を述べられました。
続いて優秀賞・審査員特別賞の受賞者が一人ずつ演壇に呼ばれ、滝理事長から賞状と目録を受け取りました。また、グランプリに選ばれた愛知県立芸術大学の佐藤颯真さんと、海外の大学を対象とした国際グランプリに選ばれた韓国 ソウル大学校のパク ユチェさんには改めて賞状と目録が授与されました。


右:国際グランプリ受賞の韓国・ソウル大学校 パク ユチェさん
授賞式後の記念撮影に引き続き、着席形式で懇親会が開催されました。審査員で本賞第13期受賞者でもある、彫刻家で武蔵野美術大学・金沢美術工芸大学客員教授の棚田康司先生が「皆さんの作品は作家の作品だと思っても遜色ないようなレベルの高さであり、また各国や各地の大学それぞれの特色が出ているというのも非常に面白いなと思いました。この賞を受けた中には日本を代表する作家となった方々も多くいらっしゃいます。つまり、皆さんも期待される側となったということです。どうか作品を通して社会へ、そして世界へ新たな視点を提示していってください」と述べ、乾杯の杯を上げました。
歓談中には前日のパブリックアート工房見学の様子や、ヤノベケンジ氏など過去の美術賞受賞者のパブリックアート作品をスクリーンで紹介、受賞学生一人ひとりが受賞作品の映像を前に制作のコンセプトや将来への豊富を語り、温かい拍手を浴びました。それに引き続いて、指導教員を代表して3人の先生にスピーチしていただきました。
最後に日本藝術院会員・洋画家の大津英敏先生が「今日は世界各国の若い方々が芸術文化に対して熱心に真面目に取り組んでおられる姿を拝見し、そしてコメントをご本人からも伺えたこと、なおかつ若い学生さんを教育していただいております世界各国の先生方もここにご参集いただいて、とても素晴らしいひとときを皆さん方と共有できたことが大変幸せだと感じております。ありがとうございました」とのあいさつで会を締めくくりました。




中央:ソウル大学校 シン ハソン教授
右:ロンドン芸術大学 エイドリアン ホルム教授
なお、授賞式の前日には受賞者と指導教員が「クレアーレ熱海ゆがわら工房」(静岡県熱海市)を見学し、工房のスタッフから陶板とステンドグラスのパブリックアートがどのように作られるか説明を受けました。このあと陶板とステンドグラスを使ったワークショップで作品を造り、これらは懇親会会場に飾られました。


右:ステンドグラス制作現場を見学


右:陶板とガラスのピースでアートワークを造るワークショップ



