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東京工業大学 大岡山キャンパス「ELEMENTS OF FUTURE」
えれめんつ おぶ ふゅーちゃー
陶板レリーフ

陶板レリーフ「ELEMENTS OF FUTURE」 原画・監修:大友克洋
東京工業大学 大岡山キャンパス Hisao & Hiroko Taki Plaza 1階 2020年12月12日完成

制作風景

作家より

大友克洋漫画家、映画監督世界を構成すると言われる、地、水、火、風、空の五大元素ですが、科学の無かった頃の時代と比べると随分様変わりしました。
地面は毎日歩いてはいますが、アスファルト、ペーブメントに覆われ、そこから季節を感じる事は出来なくなりました。
水は水道の蛇口からか、ウォーターサーバーから摂っています。
火はマッチ、ライターで点けますが今は電熱式です。
炎の幽玄さを楽しもうとするなら山へ行って焚火でもしなければ味わう事は出来ません。
高層ビルの上階では風は遮断され、遠く回転する風力発電のブレードが彼方に霞んで見えています。
空も都会では建築物の高さにその面積は狭隘さを増すばかりです。
天然自然の基礎部分の上には様々な文明の興亡、歴史、文化が堆積されています。
世界は良くも悪くもその進歩を止めたりはしません。
我々渦中の人間に世界はどう見えているのでしょうか?
混沌とした様相は美しくもあり、醜悪でもあるのかも知れません。
しかし確実にその上に更なる層を積み上げてゆくときにそれらの元素達は、まったく新しい形となってゆくのだろうと思われます。
まずは新しい人間達、その環境たる都市、科学、政治、文化、アート。
次第にボーダレスとなり抽象化してゆくのかも知れません。
そして、そこに我々が選択出来得る未来がある事を願っています。

作品によせて

国立大学法人東京工業大学 学長
益 一哉
 このたび、公益財団法人日本交通文化協会のご協力により、本学大岡山キャンパスに新設した学生向け国際交流施設 Hisao & Hiroko Taki Plaza に、日本を代表する漫画家・映画監督であります、大友克洋先生の原画を元に制作された陶板レリーフ「ELEMENTS OF FUTURE」を設置することになりました。
 本学の百年記念館(博物館)に直接足を運び、構想及び原画制作を進めてくださった大友克洋先生をはじめ、この作品の制作・設置にご尽力をいただきました関係者の皆様に対しまして、心から感謝申し上げます。
 Hisao & Hiroko Taki Plazaは、本学卒業生である株式会社ぐるなび創業者・取締役会長である滝久雄氏のご寄附により建設に至りました。
 Hisao & Hiroko Taki Plazaは、留学生と日本人学生の新たな架け橋・居場所となるだけでなく、本学が指定国立大学として目指す「Student-centered learning」の拠点となる重要な施設であり、教育改革により芽生えた東工大生の「志」を育て、花開かせる場になります。
 Hisao & Hiroko Taki Plazaを、東工大生にとって「より良い空間」とするため、本学教職員と学生(Taki Plaza学生委員会「Taki Plaza Gardener」)が、「Team東工大」として一丸となり、2021年春のグランドオープンに向けて、企画・運営方法の検討を進めてきました。
 陶板レリーフ「ELEMENTS OF FUTURE」は、Hisao & Hiroko Taki Plazaの1階に設置され、建物の顔となる作品です。この作品が、Hisao & Hiroko Taki Plaza を訪れた多くの皆様の思い出となるとともに、大学の新たなシンボルとして末永く愛され、親しんでいただけるものをなることを願っております。

公益財団法人日本交通文化協会 理事長
滝 久雄
 東京工業大学の大岡山キャンパスに、日本の学生と留学生が交流する国際交流施設が完成し、その入り口に日本を代表する漫画家で映画監督である大友克洋先生の原画による陶板レリーフ作品「ELEMENTS OF FUTURE」が設置されました。心からお祝い申し上げます。
 国際社会と協力し、助け合いながら生きていくべき日本にとって、留学生を大事にすることは大変重要です。そのためには日本の学生と留学生がさまざまに交流し、本音をぶつけ、切磋琢磨して共に成長していくことで、その拠点として国際交流施設 Hisao & Hiroko Taki Plazaが役立っていただけるならこんな嬉しいことはありません。
 大友先生のパブリックアート作品は、正にそうした日本人と留学生のあるべき交わりを象徴的に語っています。日本人、外国人を問わず、学生個々人が要素、つまり ELEMENTS OF FUTURE として集まり、未来を作っていく。ただしその未来は予想可能なものではなく混沌としている。諸要素が渦を巻いて星輝く暗い穴に吸い込まれていく作品からは「混沌から何を創り出すかはキミたちなのだ」との呼びかけが聞こえてきそうです。
 この陶板レリーフはクレアーレ熱海ゆがわら工房が製作しました。大友作品を手掛けるのは2作目ですが、「円球状の二重構造に」という大友先生の要望は工房にとって手がけたことのない形状で、技術的な難易度も含め大きな挑戦でした。パブリックアート普及振興に携わって約50年ですが、546作品目となるこの作品は私にとって記念碑的なものになりました。大友先生、益一哉学長をはじめ東工大の関係者の皆様、国際交流会館を設計していただいた隈研吾氏と事務所の皆様、建築に関わっていただいた鹿島建設の方々、そしてご尽力いただいたすべての皆様に心からお礼と感謝を申し上げたいと思います。

建築家
隈 研吾
 東京工業大学大岡山キャンパスの入口に位置するHisao & Hiroko Taki Plazaは、大地と一体となった緑の丘のような建築です。
 Taki Plazaの内部空間もまた、大地のようなステップ状の空間が拡がり、留学生との交流スペース、コ・ラーニング、ワークショップ等の複数の活動がシームレスに展開されます。一つの大きな連続空間にこれらの活動が展開されることで、それぞれが視覚的にも体感的にも繋がり、多様な交流が生まれます。
 この大きな交流空間の中心に置かれた、大友克洋氏の原画をもとに制作された陶板作品「ELEMENTS OF FUTURE」は、施設の理念である多様性の未来を、具体的に指し示してくれます。
 今後、ますます進んでいく国際化の中で、この緑の丘から、様々な交流と交換が生まれていくでしょう。

作品データ

原画・監修大友克洋 企画日本交通文化協会
場所東京工業大学 大岡山キャンパス Hisao & Hiroko Taki Plaza 1階 マップ 製作クレアーレ熱海ゆがわら工房
設置時期2020年 12月12日 ニュース大友克洋氏原画・監修の大型壁画を東工大の国際交流拠点に設置
東工大「Hisao & Hiroko Taki Plaza」の大型陶板壁画 『ELEMENTS OF FUTURE』お披露目
種類陶板レリーフ
サイズたて5.0m×よこ5.0m
キーワード

作品データ

原画・監修大友克洋
場所東京工業大学 大岡山キャンパス Hisao & Hiroko Taki Plaza 1階 マップ
設置時期2020年12月12日
種類陶板レリーフ
サイズたて5.0m×よこ5.0m
キーワード
企画日本交通文化協会
製作クレアーレ熱海ゆがわら工房
ニュース大友克洋氏原画・監修の大型壁画を東工大の国際交流拠点に設置
東工大「Hisao & Hiroko Taki Plaza」の大型陶板壁画 『ELEMENTS OF FUTURE』お披露目

マップ

この付近のパブリックアート

モニュメント
2009年 5月26日
東工大蔵前会館
「飛翔」
(134m)
MAP >

陶板レリーフ
1982年 6月
東京工業大学
「科学と人間」
(212m)
MAP >

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