米子空港「妖怪たちの森」
ようかいたちのもり
ステンドグラス

ステンドグラス「妖怪たちの森」 原画:水木しげる
米子空港 ターミナルビル2階ロビー 2016年3月8日完成
※この作品は、宝くじの社会貢献広報事業として助成を受け整備されたものです。 原画を見る

制作風景

作家より

水木しげる漫画家武良布枝様(水木しげる先生未亡人)より

 米子鬼太郎空港に、このように立派な妖怪のステンドグラスをお作りいただき、大変嬉しく思います。
 これからはたくさんの妖怪たちが皆様の旅の安全を見守っていてくれることでしょう。
 水木もきっと喜んでいることと思います。ありがとうございます。

制作ノート

 このステンドグラスは水木しげる氏が描いた様々な妖怪たちの姿を再構成した原画をもとに制作されました。2016年にリニューアルされた「米子鬼太郎空港」の新たなシンボルとなっています。個性を競い合う妖怪たちが水木先生の愛したふるさとの森の中から、空港という人々の交流の場で多くの来訪者に語りかけてきます。

作品によせて

鳥取県知事
平井伸治
 このたび、公益財団法人日本交通文化協会のご協力により、米子鬼太郎空港ターミナルビル出発ロビーに、鳥取県が誇る世界的な漫画家、水木しげる先生の原画をもとにしたステンドグラス作品「妖怪たちの森」がパブリックアートとして設置されることになりました。ステンドグラスの制作にご尽力いただきました水木プロはじめ関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。
 昨年11月30日に天上の人となられた水木しげる先生は、妖怪をモチーフとした漫画を送り出し世界中の人々に愛されてきました。そのご逝去を悼み、ふるさと鳥取県としてご遺徳を継承し発展させていく決意です。
 平成22年4月、世界的にも例を見ない妖怪の名前が付いた「米子鬼太郎空港」が誕生し、空港内で鬼太郎ファミリーの妖怪たちが出迎え、航空便を利用される方のみならず、観光客の皆様にもお楽しみいただいております。
 今回リニューアルオープンとなった米子鬼太郎空港の新たなシンボルとして、「妖怪たちの森」が飾られることとなりました。個性を競い合う妖怪たちが、水木先生の愛したふるさとの森の中から、空港という人々の交流の場で多くの来訪者に語り掛けることでしょう。美しいステンドグラスのアートに、国内外からお越しの皆様が魅了されることを願ってやみません。
 米子鬼太郎空港は、この度全日本空輸が東京便を7便に増便することとされるとともに、韓国ソウルを結ぶアシアナ便が就航15周年を迎えるほか、香港航空の就航が見込まれ、山陰の空の玄関口として更なる発展を遂げようとしています。水木しげるロードのバージョンアップと併せて、空港ターミナルのリニューアルで、広く水木先生の作品世界をご堪能いただければ幸いです。
 妖怪たちにも愛される豊かな自然と人情の厚い山陰をお楽しみください。

公益財団法人日本交通文化協会 理事長
滝久雄
 日本交通文化協会は、1948年の設立以来、芸術・文化の振興のために積極的な取り組みを続けてきました。事業の柱となっているのは、「交通総合文化展」に代表される展覧会事業、「瀧冨士基金」「国際瀧冨士美術賞」に代表される育英事業、そしてパブリックアートの普及・振興事業です。
 私たちの取り組みの基本になっている思いは、ハーバート・リードがその著書『芸術の意味』の中に残した次の一文です。
 「今、我々に欠けているのは芸術家ではない。大衆である。芸術に意識を持つ大衆ではない。無意識的に芸術的な大衆である」
 私たちは、公共の空間に設置されるアートが、誰もが無意識的に芸術に触れられるゆとりや潤いのある社会環境の実現の一助となることを願って事業を続けています。
 米子鬼太郎空港に完成したステンドグラスの本作品は、当協会がパブリックアート事業を本格的に開始して以降、513個目の作品となります。亡き水木しげる先生を始め、今回の米子鬼太郎空港の作品にご協力いただいた多くの皆様に深く感謝するとともに、パブリックアートの普及をはじめ当協会の取り組みに変わらぬご理解とご協力をお願いいたします。

漫画家
矢口高雄
【水木先生、ありがとうございました!】 
 ここ米子空港は「鬼太郎空港」の愛称で親しまれています。愛称の由来は鳥取県境港市出身のマンガ家水木しげる先生が生み出した国民的キャラクター「ゲゲゲの鬼太郎」に対するオマージュに起因します。
 そして、この度その米子鬼太郎空港に水木先生が生み出した数々の妖怪たちがステンドグラスにちりばめられて、多くの旅行者を迎えることになりました。空港のユニークな愛称といい、ステンドグラスというパブリックアートの設置といい、まさに水木ワールド全開の空港となりました。
 日本にはこれまでに公益財団法人日本交通文化協会の提唱で、全国各地に500点余りのパブリックアートが設置されています。しかし、その大半は著名な画家や芸術家の作品で占められて来ました。が、そこで「マンガ」という新しいジャンルに水木先生が加わられたのは大功績で、同業のボクとしても大快哉を叫びたい気分です。
余談ですがボクは秋田の山奥に生れ、ガキの頃より「マンガ家」にあこがれる少年でした。しかし、少年老い易く学成り難しで、高校卒業後郷里の銀行員となり、気がつけば三十路に達しようとしていました。
 水木先生に初めてお会いしたのはそんな夏の日の水木先生のアトリエでした。社会人としての年令的な不安と逡巡。かと言って少年の日の夢をあきらめ切れないでいるボクに、水木先生は事もなげに言ってのけました。「そいやあキミ、人間にとって一番幸せなことは、自分をの好きなことを貫き通すことだよ。キミはうまいよ。自信持ちなさい。」
 この一言でボクは、銀行に辞表を提出する決心を固めてしまいました。そんなボクも今年でマンガ家生活45年です。水木先生に出会わなかったら、その後のボクの人生にこんな展開はなかったでしょう。水木先生、ありがとうございました……!!

作品データ

原画水木しげる 企画日本交通文化協会
場所米子空港 ターミナルビル2階ロビー マップ 製作クレアーレ熱海ゆがわら工房
設置時期2016年 3月8日 協賛日本宝くじ協会
種類ステンドグラス ニュース米子鬼太郎空港にパブリックアート「妖怪たちの森」がお目見え
サイズ幅 10.2m × 高さ 2.8m
キーワード妖怪 、宝くじ社会貢献広報事業

作品データ

原画水木しげる
場所米子空港 ターミナルビル2階ロビー マップ
設置時期2016年3月8日
種類ステンドグラス
サイズ幅 10.2m × 高さ 2.8m
キーワード妖怪 、宝くじ社会貢献広報事業
企画日本交通文化協会
製作クレアーレ熱海ゆがわら工房
協賛日本宝くじ協会
ニュース米子鬼太郎空港にパブリックアート「妖怪たちの森」がお目見え

マップ

詳細マップ

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