TOP パブリックアート事業 作品紹介 ホーグストラーテンの想い出
陶板レリーフ「ホーグストラーテンの想い出」 原画・監修:ルイ・フランセン
ベルギー スパーケル文化会館 館内 1985年9月完成 原画を見る
城で生活する中世の貴族、由緒あるカリオン、そのカリオンのある街外れの教会など城下街の歴史・物語を題材としている。カリオンは昔アントワープから運ばれた。街に流れるその音色は、人びとの生活と心のよりどころとなっている。
鐘に太い綱で繋がれた鍵盤をひじで叩くようにカリオンを演奏する人物。力強さを出し大きく厚いボリュームをみせるため陰影の出る真白い釉薬で焼成した。左の城は灰青系の白、右の教会は鉄茶色が透ける白、と白い系統の釉薬を使い分けた。宴を楽しむ貴族たちは色彩豊かな釉薬で表現した。一つの場所に一つの釉薬を使うことにより、窯変の面白みと色彩とが引き立って見えてくる。ルイ・フランセンは3才から20年間暮らした故郷ホーグストラーテンの人々に、日本の焼き物でつくられた、街の歴史物語を見てほしかった。日本の伝統釉と伝統の文様を作品に織り込む事で、その想いを実現させた。