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JR西日本 京都駅「京洛東山三十六峯四季」
きょうらくひがしやまさんじゅうろくみねしき
陶板レリーフ

陶板レリーフ「京洛東山三十六峯四季」 原画・監修:西山英雄
JR西日本 京都駅 はるかホーム (京都駅中央改札口から1997年に移転) 1977年2月5日完成 原画を見る

制作風景

作家より

西山英雄日本画家 西山画伯は当時を回想してこう語っておられます。

「話を聞いたとき、そんな立派なものが自分に出来るか、まず心配だったんですよ。しかし、残念ながら日本で一番の文化都市である京都に、そういう芸術的なものが一点もないんです。ですから、この機会に残しておきたいという瀧さんの生前の気持を思うと、頼まれて出来ないとは言えなくなりまして」

 こうして完成したのが「京洛東山三十六峯四季」という見事な原画です。

作品によせて

美術評論家
河北倫明
 京都駅に、開業100年を記念する大壁画が作られることになり、西山英雄画伯の東山の四季をテーマとする華麗な構図がくりひろげられることになった。まだ写真で見ただけであるが、おそらく構内をパッと華やかに飾ることになるであろう。
 西山さんは京都生れの京都育ち、しかも京都画壇の大御所だった竹内栖鳳の直系西山翠嶂画伯の甥にあたり、15歳のときからこの伯父に師事した画家であるから、まずは生粋の京都派である。この派の日本画家の誰しもがたどったように京都市立絵画専門学校を昭和15年に卒業したが、すでにそれ以前に帝展に何回も入選し、ことに昭和9年の第15回展では「港」という明るい風景画が特選になったほど、早くから注目を受けていた。
 しかし、その独自の特色がはっきりと打出されたのは戦後になってからで、昭和22年の第3回日展で「比良薄暮」という力作が特選となって以来、とくに山を主題とした力づよい風景画が識者の眼をとらえた。山といっても、ただ優しく温雅な情緒的な山ではない。むしろ火山に見るような男性的な活気あふれる山であり、明るく鮮やかな色彩と情熱をもつ景観である。もし東山魁夷さん流の風景が北国のそれだとすれば西山さんのそれはいちじるしく南国的なものということができよう。実際、毎年の展覧会に出る力作をたどってみると、あるいは桜島であり、浅間であり、または室戸であり、剣岳であるといった力づよいもの、雄勁なもの、明快な感覚のものが多い。芸術院賞を受けた昭和35年作の「天檀」は、中国旅行の産物であったが、この絵なども画感はやはり共通で、どこまでも明快であり、鮮やかであり、動的で力づよいものがあった。
 いったい、京都の日本画は、応挙や呉春といった名手が出て以来、ずっと写生をだいじにして、その自然研究の上に、瀟洒でこまやかな風趣の洗練された画面を作るのが伝統であった。この流れは、栖鳳、翠嶂以後もつづいているので、今日でも京都派の絵は一目で見当がつけられるほど、表現感覚のこまやかさが特徴的だ。そうした中にあって、多少の野性味さえある西山さんの絵は一面きわだったものを示している。スケッチに熱心で、各地を旅して写生に余念のない点では、まさに伝統のやり方を受けついでいるが、その上に求めているものは、こまやかな風趣というよりは力づよい造形、微妙よりも明快、さらにいうと鮮度のある迫力と諧和が目標となっている。そうした点に、西山芸術の余人にない決め手があるといってよかろう。

 今回の大壁画は、左は比叡山、銀閣寺から、鴨川や八坂神社をはさんで、清水寺や通天橋に至る東山ぞいの京名所を、雪、水、花、紅葉などを取り合わせながら構成したものであるが、その中にも西山芸術の華やかな持ち味、組み立てとリズムと色感の特性が光っていると思う。

作品データ

原画・監修西山英雄 企画日本交通文化協会
場所JR西日本 京都駅 はるかホーム (京都駅中央改札口から1997年に移転) マップ 協賛大丸
設置時期1977年 2月5日 ニュース
種類陶板レリーフ
サイズ縦2.7m × 横22.0m
キーワード東山、雪、水、花、 紅葉

作品データ

原画・監修西山英雄
場所JR西日本 京都駅 はるかホーム (京都駅中央改札口から1997年に移転) マップ
設置時期1977年2月5日
種類陶板レリーフ
サイズ縦2.7m × 横22.0m
キーワード東山、雪、水、花、 紅葉
企画日本交通文化協会
協賛大丸
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