経済産業省が推進するアート振興政策の一環として、経済産業省幹部室に2024年春から2025年3月まで一年間、当協会の育英事業である国際瀧冨士美術賞を受賞した若手アーティストの作品を展示します。
第38期(2017年)国際瀧冨士美術賞の受賞者で彫刻家・アーティストの植松美月さんの紙を素材にした彫刻作品を4月16日に茂木正商務・サービス審議官室に、同じく第38期受賞者で画家のシュ ニンさんの陶板作品を5月15日に南亮総括審議官室に展示し、それぞれアーティストトークも行いました。
経済産業省 商務・サービスグループ クールジャパン政策課では、アートが企業や地域にもたらす付加価値向上や、個人の創造性向上などの経済産業的意義に着目し、アートの振興政策を推進しています。その取り組みの一つとして、経済産業省内にアート作品を展示して、来訪する企業や地域の皆様にアート振興の必要性を伝え、海外からの来客には日本のアート作品やアート政策の紹介を行い、さらに省内の組織活性化や職員のモチベーション向上にも繋げていくという「美術館構想案」を企画し、このたびの展示はその一環となります。
展示当日にアーティストトークを実施し、審議官はじめ省内職員(オンライン参加も含む)が多数参加しました。2人のアーティストから展示作品の想いや制作手法の紹介、日ごろの作品制作で重視していること、感じて欲しいこと、現在のアーティスト活動などについて熱のこもった説明があり、審議官や参加職員たちからの質問にもフランクに回答するなど、和やかな会となりました。
参加された方々からは、作品に込められたアーティストの考えやエネルギーなどを伺うことができ、非常に勉強になる機会だった等の声をいただきました。
当協会は、人々が気軽に文化芸術に触れることで、豊かな社会をつくりだすことを目的に、駅や空港など多くの人が訪れる公共空間にパブリックアートの設置を推進しております。また、美術・芸術系大学でアーティストを目指す学生の育成を支援する国際瀧富士美術賞を推進しており、この度の経済産業省のアート振興政策の推進を心強く思っております。
そしてこれからも国際瀧冨士美術賞を通して、美術・芸術系大学でアーティストを目指す学生の育英を続けるとともに、受賞したアーティストの作品や活動の魅力を様々な形で発信してまいります。
<概要>
【期 間】2024年春より2025年3月まで
※一般公開の予定はございません。
【展示場所】
(1) 茂木正 商務・サービス審議官室 展示日:4月16日
アーティスト:植松美月さん(彫刻家・アーティスト)
2017 第38期国際瀧冨士美術賞 特別賞受賞
2018 日本大学芸術学部美術学科彫刻コース卒業
2020 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了
2023 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了
作品:『ひそやかに』水彩紙、インク
(2) 南亮 総括審議官室 展示日:5月15日
アーティスト:シュ ニンさん(画家)
2017 第38期国際瀧冨士美術賞 優秀賞受賞
2018 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業
2020 多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻修了
小山登美夫ギャラリー所属
作品:『Muse, Sea(女神、海)』、『Earth, Mother(大地、母)』陶、パネル
(日本交通文化協会主催「交通総合文化展2021」発表作品)
【協 力】公益財団法人 日本交通文化協会、小山登美夫ギャラリー
【参 考】経済産業省・アートと経済社会について考える研究会の報告書