『ジュラシックえちぜん』公開
画家 絹谷幸二氏原画・監修
当協会とえちぜん鉄道株式会社(福井県福井市、代表取締役社長:前田洋一)は、えちぜん鉄道の福井駅改札口横に大型ステンドグラスのパブリックアートを企画・制作し、2023年3月12日(日)から公開しました。


駅の新たなシンボルとなる大型ステンドグラス作品のタイトルは、『ジュラシックえちぜん』です。原画・監修を務めたのは人類最古の壁画技法であるアフレスコ画を極めた画家で文化勲章受章者の絹谷幸二氏で、約2カ月かけて原画が描き下ろされました。
描かれた原画には福井県で発掘されたフクイティタン、フクイベナートルをはじめとする恐竜たちと山々の自然や広い青空、えちぜん鉄道の車両やそのアテンダント、700年以上の歴史と伝統を受け継いでいる禅の道場の大本山永平寺、北陸地方に残る唯一の天守を持つ丸岡城、戦国大名の朝倉氏の遺跡がある一乗谷朝倉氏遺跡、人気観光地の東尋坊、福井県のマスコットキャラクターの“はぴりゅう”、世界最高水準の技術を有する鯖江めがねなど、福井県を代表する陸海空の風物が自由に、ダイナミックに、色鮮やかに表現されています。
この原画をもととしたステンドグラス作品は、静岡県熱海市のクレアーレ熱海ゆがわら工房の7人のステンドグラス職人によって、約6カ月かけて製作されました。
縦2.8メートル、横7.1メートルにもわたる大型のステンドグラスは、全171色1,327ピースにおよぶ手吹きのアンティークグラスで構成されています。
えちぜん鉄道の車両や山々の背景などは、柄の入った色板ガラスなどを組み合わせて色彩豊かに表現していることに対し、顔の表情や体の模様が豊かな恐竜は絵付けでしか表現できないため、あえて色や柄に個性のない色板ガラスを使い、特殊な絵具での絵付けや研磨剤を吹き付けてガラスの表面を削るサンドブラストなどの技法を駆使して写実的に仕上げています。制作工程については作品紹介のページで制作風景を掲載していますので、そちらもご覧ください。
なお、本作品は日本交通文化協会が設置したパブリックアートの555作品目にあたり、当協会が企画、一般財団法人日本宝くじ協会の社会貢献広報事業の助成を受け整備されたもので、当協会からえちぜん鉄道株式会社に寄贈されました。