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TOP 矢印 ニュース: パブリックアート普及振興50周年記念シンポジウム開催

「パブリックアートと『1%フォー・アート』
-文化による日本創造にむけて」

文化による日本創造に向け、アートの果たす役割を議論

 日本交通文化協会は1972年に東京駅に第一号となるステンドグラス『天地創造』を設置して以来50年にわたり全国にパブリックアートを飾ってきました。半世紀という節目を迎えたことを記念し、11月30日、東京会館でパブリックアート普及振興50周年記念シンポジウム「パブリックアートと『1%フォー・アート』-文化による日本創造にむけて」を開催しました。鉄道をはじめとする企業経営者や研究者、美術関係者ら約100人が出席し、アートの役割やその社会実装を巡るパネリストの議論に耳を傾けました。

登壇者記念撮影
登壇者記念撮影
左から岸桂子氏、湯澤幸子氏、隈研吾氏、滝久雄理事長、高橋明也氏、二之湯武史氏

 冒頭、当協会の滝理事長が「私は身近にアートのある、潤いに満ちた都市や街や地域を作りたいとの思いから、パブリックアートの普及に取り組んできました。日本を文化芸術に親しむ社会にしていきたいと考えて実践してきましたが、政府は国造りの中に文化芸術を正当に位置づけておりません。いま日本のさまざまな分野で行き詰まりと閉塞感が言われていますが、その打開のためにも文化芸術の価値を取り入れた国造りに舵を切るべきだと思っております。」とあいさつしました。

 シンポジウムは東京都美術館館長の高橋明也氏による基調講演で始まり、元参議院議員で桜美林大学客員教授の二之湯武史氏が「いかにアートを社会に実装していくか?」と題してプレゼン。その後、建築家の隈研吾氏、多摩美術大学教授の湯澤幸子氏が加わり、毎日新聞大阪本社の学芸部長・岸桂子氏をモデレーターに活発なパネルディスカッションを行いました。美術館館長、建築家、元政治家、美大教授とそれぞれの専門分野の活かした議論は出席者にとっても大いに参考になったようで、「改めてアートを企業活動に生かしていく大切さが理解できた」「アートと社会の関係性を教えられた」といった感想が寄せられました。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

 当協会は、今後も文化・芸術に親しむ社会を目指し、パブリックアートの普及振興、1%フォー・アートの法制化を進める活動を推進してまいります。

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