大学や業種を超えたネットワークの一助に
平成30年3月の卒業生とOBが集いました


当協会が運営する瀧冨士基金の奨学生で、この3月に大学を卒業した人達を中心にした懇親会を6月23日の土曜日に開催しました。北は北海道から南は九州まで、13人が駆けつけてくれました。この内3人は昨年3月に卒業し、同5月に開いた懇親会にも参加した“1年先輩”の卒業生でした。皆さんの進路は、大学院に進んだ人、派遣会社、電力会社、証券会社、自動車部品メーカーなどさまざまです。
午前11時から東京・有楽町駅前の和食レストラン「響」でもたれた懇親会では、西川恵・常任理事が、忙しい中を来てくれた13人に感謝を述べ、「人と人のつながりを作る一助として、こういう機会を昨年に続き持ちました。社会でやっていく上で、業種を超えた人とのつながりは将来、絶対役立ちます。この集まりが皆さんのお力になれば嬉しいです」と、懇親会を開いた理由を説明しました。
続いて当協会の事業の紹介が行われました。当協会は瀧冨士基金の奨学金制度以外に、若手アーティストを育英する国際瀧冨士美術賞の運営、駅・空港・公共施設などにアートを設置するパブリックアートの普及振興活動、上野駅での交通総合文化展開催などさまざまな事業を行っており、それらが映像を使って説明されました。


出席者1人1人の自己紹介の後、短い講演会が行われ、西川常任理事が駆け出しの新聞記者だった盛岡支局時代の経験を次のように語り、参加者にエールを送りました。
「なぜ新聞記者は最初に警察回りをさせられるかというと、一つは交通事故の記事を書くことで原稿の基本形を覚えると同時に、その土地の地名が覚えられるからです。しかしもう一つの目的は、口の重い刑事さんに口を開いてもらうためのやり方を覚えるためです。刑事さんが興味をもつような話題を事前に考え、話のもって行き方を覚え、自分と他者との間に橋を架けるやり方を実地に体得していくことで、記者の基本中の基本である『相手から話を引き出す』ことが学べるからです」「社会に出たばかりの皆さんは初対面の人と話すのは億劫でしょうが、相手との間に橋を架けるやり方を覚えると、人と会うのが面白くなります。また相手との間に橋が架かると、相手のもっている知識、生きるノウハウなど、いろいろなことを学べ、世界が広がっていきます。皆さんも少しずつでも世界を広げていってください」
この後、食事を楽しみながら、テーブルには話の輪が幾つもできました。ワインや日本酒のグラスを傾け歓談は続き、予定の時間を1時間以上もオーバーして午後2時過ぎに会はお開きとなりました。参加者の何人かは「同じ奨学金を受けている仲間はどんな人だろうという興味があって来ました」「いろいろな人と話せて良かったです」「来年もこういう会があればぜひ来たいです」と言ってくださいました。この懇親会が瀧冨士基金奨学生の皆さんの今後の人脈作りに役立てていただけることを願っています。

