水木しげるワールドが光り輝くステンドグラスに
3月8日に除幕式を開催しました




鳥取県の米子鬼太郎空港に3月8日、漫画家の故水木しげるさん(昨年11月死去)の妖怪たちが大集合した大きなステンドグラス作品がお目見えしました。
同空港2階出発ロビーのガラス壁面に取り付けられたこの作品のタイトルは「妖怪たちの森」(高さ2.8メートル、幅10.2メートル)。8日の除幕式には平井県知事をはじめ県内各界各層の代表のほか、奥様の武良布枝さんと娘さんお二人も駆けつけてくれました。水木しげるさんは米子からほど近い境港のご出身でした。
あいさつで平井知事は「水木しげるさんは残念ながらお亡くなりになりましたが、ここに来ると水木ワールドがあります。近く香港便が就航しますが、外国の方を含めてぜひ多くの方に来て見ていただきたい」と述べました。
除幕が行われると、森の中で賑やかに集う妖怪キャラクターたちが現れ、大きな拍手が起こりました。砂かけばばあ、一つ目小僧、そろばん坊主…と、「ゲゲゲの鬼太郎」ですっかりおなじみとなった懐かしい妖怪たちです。武良さんは何度もステンドグラス作品を見上げ、「水木が生きていたらどんなにか喜んだことでしょう。本当に嬉しいです」と語りました。
このステンドグラス作品はパブリックアートの普及・振興を行っている日本交通文化協会が企画、NKBの「クレアーレ熱海ゆがわら工房」(熱海市)が制作しました。手作りのガラスである「アンティークグラス」を使い、妖怪やそれを囲む植物の細かな表情は、職人たちが丹念に絵付けをし、それを焼成して定着させました。さらに画に合わせてガラスを2600個のピースに切り分け、それぞれをハンダ付けして組み立てたものです。全部で85色のガラスを使い、6人の職人が半年かけて仕上げました。協会が設置してきたパブリックアートはこれで513作品となりました。
同空港は年間の利用者が約80万人。近く香港便が就航する予定になっています。