第39期 国際瀧冨士美術賞の審査は、7月11日の第一次審査を経て、9月10日に本審査会が行われました。今期より新たに瀧冨士美術賞(現在の国際瀧冨士美術賞、1980年創設)第1期受賞者で彫刻家の青木野枝氏を審査員としてお迎えしました。本審査の結果、日本からは優秀賞11名、特別賞2名が決まり、海外は韓国、中国、シンガポール、フランス、ドイツ、アメリカの6カ国から、優秀賞に6名、特別賞に2名が選ばれました。また、優秀賞の中で特に優れた授賞者にグランプリ(東京芸術大学・臼田貴斗さん)、国際グランプリ(パリ国立高等美術学校・ランダ マッダさん)を授与しました。
授賞式では、当協会代表理事・滝久雄から壇上で受賞者一人ひとりに賞状と奨学金が手渡され、大きな拍手を浴びました。式の最後には本賞の審査員で、第1期受賞者でもある彫刻家の青木野枝氏があいさつに立ち、39年間、賞が若い学生に励ましを与えてきたことを高く評価すると共に、シリア・ゴラン高原出身で国際グランプリを受賞したランダ マッダさんの「自分の生まれた場所のアイデンティティーと政治的現実と複雑な政治的要因をグローバルな言語である芸術で説明する」という言葉に大変感動したと述べました。懇親会では、オープニングに東京藝術大学の澤和樹学長とピアニスト蓼沼恵美子氏ご夫妻による合奏が披露され、後半には受賞者が入選作品の映像を前に、制作のコンセプトや将来の豊富を語りました。
授賞式前日にクレアーレ熱海ゆがわら工房(静岡県熱海市)で行われた見学会では、ステンドグラスや陶板レリーフなどのパブリックアート作品の制作過程を、現物に触れながら学びました。ステンドグラスの制作現場では、国際瀧冨士美術賞審査員でもある彫刻家・青木野枝先生が鉄に赤いアンティークグラスを組み合わせた新作を制作しているところに遭遇、お話をうかがうことができました。午後からは、工房に隣接している多目的施設「クレアーレアート館」に移動してワークショップに取り組みました。プレート上で色とりどりのガラスや陶板のピースを組み合わせ、1時間後にはアートワークが完成。翌日の懇親会会場に飾られました。
主催 | ![]() |
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対象校 | 【日本】愛知県立芸術大学、沖縄県立芸術大学、金沢美術工芸大学、京都市立芸術大学、京都造形芸術大学、女子美術大学、多摩美術大学、東京藝術大学、東京造形大学、東北芸術工科大学、日本大学、広島市立大学、武蔵野美術大学 【韓国】ソウル大学校、梨花女子大学校、弘益大学校 【中国】清華大学美術学院 【シンガポール】ラサール芸術大学 【フランス】パリ国立高等美術学校 【ドイツ】シュトゥットガルト公立美術アカデミー、ベルリン芸術大学 【イギリス】ロンドン大学、ロンドン芸術大学 【アメリカ】アートセンター カレッジ オブ デザイン、プラット インスティテュート |
審査員 | 宮田 亮平(金工作家・東京藝術大学第9代学長)/大津 英敏(洋画家・日本芸術院会員)/大成 浩(彫刻家・日本美術家連盟理事)/日比野 克彦(アーティスト・東京藝術大学美術学部長)/青木 野枝(彫刻家)/国土交通省 鉄道局総務課長/東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役/滝久雄(公益財団法人日本交通文化協会 理事長) |
ポスターなど |
![]() 国際瀧冨士美術賞 2018 第39期奨学生 募集ポスター(PDF: 0.95 MB) ![]() ![]() 国際瀧冨士美術賞 2018 第39期奨学生 募集要項(PDF: 3.7MB) ![]() |
審査員
東京藝術大学 名誉教授
日本芸術院会員
日本美術家連盟理事
東京藝術大学 美術学部長