大宮駅「光と水と生命」
ひかりとみずとせいめい
ステンドグラス

ステンドグラス「光と水と生命」 原画・監修:ルードヴィッヒ・シャフラット
大宮駅 二階自由通路西口正面 1982年6月完成 原画を見る

制作風景

作家より

ルードヴィッヒ・シャフラットステンドグラス作家 大宮駅ステンドグラスの出発点として、かつて読んだり聞いたりしたことで、後に自ら見、経験したことから、2つのテーマがまとまりました。
 それは、光と水です。日本の国は、海に囲まれ、かつ地中からは温泉が湧き出ています。国名も、光の源(日の本)を意味しています。ステンドグラスの技術は、この2つのテーマを1つのイメージに実現するのに最適です。明るく、あるいはほのかに輝くガラスは、光を透過して、日により、季節により変化するからです。流れるような構成は、雲から降りそそぐ雨と、地下より湧き上る泉を表わしています。水は、この構図の中では大きな形体をなし、150メートルもの長いコンコースにあって、焦点のような象徴的存在となるでしょう。
 このステンドグラスの中心部は、大宮周辺の地形を自由に解釈したものです。外から内へ、内から外へ、部分的に彩色した一束の幾何学的な線がシンボライズされています。
 これは新幹線によって、大宮が技術のラッシュとなり、国土の開発が、人の体内をめぐる静脈のように、国土をかけぬけることになると思うからです。
 このステンドグラスが、自然と技術の調和的統一をもって、万人に認識されるよう望みます。(1982年6月東京にて)

作品によせて

東京芸術大学美術学部長、建築家・工学博士
清家清
『期待と驚きの実感』

 東北新幹線の始発駅となる大宮駅に、その開業を記念する大ステンドグラスが設置された。制作は西ドイツ出身のルートヴィッヒ・シャフラット氏で、国際的にその名を知られたステンドグラス作家である。氏の評判は、わが国に本格的なステンドグラスの創作技術をもたらした東京芸術大学の外国人講師ルイ・フランセン先生を通じて耳にしていたし、作品集などを通じて知っていた。そのように素晴らしい芸術家が日本で仕事することに大いに期待はしていたが、よもやこんなに早期に実現するとは驚きというほかない。聞くところによれば、ルイ・フランセン先生の紹介を手だてに、(財)日本交通文化協会の専務理事である瀧久雄氏がわざわざドイツまで出掛けて懇請してきたと言う。同氏は私が東京工業大学で図学を担当していたときの教え子でもある。美と工学の結合に心血を注いでいる人でないと、なかなかできることではない。また国鉄当局の発想としての美しい新幹線駅を間に合わせたいという努力があればこそ、シャフラット氏もヨーロッパ人の感覚では考えられぬ短期間でこの作品を完成してくれ、今日ここに出発進行の青信号となったわけだ。シャフラット氏の作品は、彼地の評論家が”東洋的”だと評したと伝えられている。そのせいかどうかはわからないが、氏はかねてから神秘の国日本に並々ならぬ興味を抱いていたらしい。そのことからも、今回の作品に対する意欲の大きさが十分に想像できる。
 シャフラット氏は、ステンドグラス制作において、建築物との調和、空間との融合のためにもっとも多くの時間と労力を費す作家である。作品に対するネーミングではなく、作品のある空間に対するネーミングが欲しいというシャフラット氏の主張は、氏の制作姿勢そのものを語るエピソードである。日本の壁画運動もいよいよ本格的になってきたというのが私の実感である。

ドイツ連邦共和国大使館 文化兼領事部長
Dr. ヴォルフガング・ヴィースナー
 芸術と技術とは離れているようで実は近いものであります。この二つのカテゴリーの多用な相互関係を物語る実例は多く、それぞれに光彩を放っています。
 大宮駅で、科学の英知が生み出した最新の列車から降りた乗客は、ルートヴィヒ・シャフラット氏の表現力豊かな、真に意味の深い作品を目にすることによって、すばらしい旅の印象の最後を飾ることができるでしょう。
 我々は、ドイツの芸術家がこの建物の装飾を担当する一人として選ばれたことを喜しく思います。シャフラット氏に対しましては、その作品が永久に称えられる機会を与えられましたことを心からお祝い申し上げます。

作品データ

原画・監修ルードヴィッヒ・シャフラット 企画日本交通文化協会、(協力:大宮ステーションビル)
場所大宮駅 二階自由通路西口正面 マップ 製作現代壁画研究所(現 クレアーレ工房)
設置時期1982年 6月 ニュース
種類ステンドグラス
サイズ4.4m × 12.5m
キーワード光 、水

作品データ

原画・監修ルードヴィッヒ・シャフラット
場所大宮駅 二階自由通路西口正面 マップ
設置時期1982年6月
種類ステンドグラス
サイズ4.4m × 12.5m
キーワード光 、水
企画日本交通文化協会、(協力:大宮ステーションビル)
製作現代壁画研究所(現 クレアーレ工房)
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